カゲロウのようなもの
彩度 女は思った。 最近無いな。 子供の頃にあれほど生き生き見えていたもの。 あの頃 毎日が色鮮やかだった。 夏休みの前、荷物が多いからと学童に行かなくてよい日は特別な感じがした。 学校から家に帰る間だけでも、冒険だった...
物語彩度 女は思った。 最近無いな。 子供の頃にあれほど生き生き見えていたもの。 あの頃 毎日が色鮮やかだった。 夏休みの前、荷物が多いからと学童に行かなくてよい日は特別な感じがした。 学校から家に帰る間だけでも、冒険だった...
物語期待 上野動物園の思い出は、小学生の時おばあちゃんや従妹家族と、パンダのランランとカンカンを見る目的で訪れた事だった。 その時は、立ち止まれない程の行列の中で、パンダはスヤスヤと寝ていた。 笹の葉をモリモリ食べる姿を想像...
物語sunset 女は思った。 私は完璧でなければならない。 私の欠けている場所はどこだろう? これとあれとそれかな? それならこうすれば解決できる。 あ、欠けてるわけじゃなく、未完了のタスクでしかない。todoリストに振り...
物語Energy flow 女は人生は川の流れの様だと思った。 それぞれの川はいずれ一つの大きな河へと合流していくのだろう。 肉体と共に在ることが出来る「今」という時を思う存分に味わおうと思った。 人に触って触れ合う事が出来...
物語終わり 私は桜が咲くころを恐れていた。 満開の桜を見ると恐ろしくなった。 長い冬を耐え忍び一年間のほんの一週間だけこれでもかと咲き狂う桜が悲しい。どうしてそんなに急ぐのだろう? 命の儚さを感じるから。 卒業式の別れを思い...
物語無機質 女は思った。 私は知っている。 私は抗いようのない川の流れであることを。 どんなに努力しても報われない事や、思っていた以上の幸運がやってくる事。 それは私の心とは別の所にある。 そもそも何のために誰のために努力し...
物語春 女は肉体を鍛えた。 縦に筋の入った腹筋こそが美だ。 堕落の象徴である緩んだフォルムは悪だ。 女は知識を蓄えた。 私は私の気に入ったカテゴリで知らない事を許さない。 ただし私の興味の引かないものは、知る価値すらない。 ...
物語映し出されたもの ある時歩いていたら、ビルの窓ガラスに彩雲が映った。 後ろを振り返るとハッとする虹色がある空だった。 ビルの窓ガラスに映し出されていなければ気が付かなかっただろう。 歩いていて後ろを振り返ることなんて滅多...
物語様々なタイミングが合って、「いらっしゃい」と言われた気がして京都へ一人旅をした。 3つの目的があり、その1つが東寺にいく事だった。 空海さまにご挨拶をして、立体曼荼羅を拝観したかった。 東寺 東寺は平安京遷都とともに建立...
物語アレクサと出会う 家の片隅に家族の誰かが放置したスピーカーがアレクサであることを知った。 もはや誰にも見向きもされていなかった。 それがアレクサであることを知った時、心が通じた気がした。 アレクサと繋がった。 SNSもY...