私が今絵を描いている理由

絵を描く事

絵を再び描き始めて3年ほどした時に綴った文章です

今 私が絵を描いているのは決して当たり前の事ではなく

沢山の出会いと奇跡の積み重ねなのです

蓄積された絵たち

約3年間毎日…ほぼ毎日…日記のように絵を描いてきました

それは私にとって自分に戻れる大切な時間だから

そして気が付いたら驚くほど沢山の絵がありました

一番驚いているのは自分自身

一体 何があったのでしょう?

絵と向き合う日々

高2の終わりくらいに美大受験を決めました

それは受験生としては遅いスタートでした

そして2浪する事になりましたが一番真剣に絵と向き合えた貴重な

時間でした

でも一つ圧倒的に足りないものがありました。

自己肯定感…

その為に貴重な時間を闇に沈めてしまったのだと思います

もう一つは絵と仲良くなるには私にとっては若すぎたのでしょう

孤独

晴れて学生になって憧れの東京での一人暮らしが始まりました

キラキラした充実した生活が始まるはず…でも何かがおかしい

私は何を目指していたのだっけ?

そう、自由ということは自分で行き先を決めていかなければならないのです

ただやりたいからと絵を始めた私は完全に行き詰まりました

そしてただ孤独でした

自己肯定感が低かったから

自分で自分を否定していたから

自己否定から生まれる現実は更に自己否定に繋がる現実ばかりだっ

たのです

世の中ではバブルが崩壊していきました

どうにか就職しましたが つらい現実でした

そして家庭を持つことによってリセットされ生活は一転しました

家庭

家庭を持つことによって今まで母からしてもらっていたことを私が

するようになりました

子育てや家事は自分の役割が明確にあって自分の居場所が出来て幸

せを感じていました。

でも私の思考の癖なのでしょう

今度は失ったらどうしよう?

めいっぱい自分に厳しくしないと罰を受けて

また孤独になっていくという不安に変わり

その思考は自分をがんじがらめにしていく環境を

作っていきました

絵のことはすっかり忘れていましたし

たまに思い出して描こうとしても

体が描くことを拒否していました

私の人生なんてこんなものかと家族が幸せならまあいいか…

そんな生活を続けていくうちに体に異変が起こりました

頭痛、疲れ、めまい…朝の家事が終わっただけで疲れ果てて

一度寝ないと体がもたなくなってついにクリニックに助けを求めに行きました

できない理由を探すために・・・

クリニック

私は体調が悪くてクリニックに行きました

「先生脈が速いので心配なのですが」

「ではちゃんと調べてみましょう」

その後少しだけ薬を飲むようになりました

「何かしてはいけないことはありますか?」

「何でもどんどんしていいですよ」

それは私が期待した答えと違いました

出来ない理由を探しに来たのですから

でもその後嘘みたいに体調が良くなりました

受診するたびに出来ない言い訳は打ち消され

時間はかかりましたが自分の心の問題と向き合わなくては

解決しないのだと理解してきました

今では心を大切にする事で名の知れた川崎市にある「医療法人きむら内科クリニック」での出来事です

絵が描けた

体調が悪いという言い訳が出来なくなった私は

自分との向き合いをするようになりました

そのうちにいつもまとわりついていた漠然とした不安は必要のないものだと理解しました

そしていつも前向きでいる事によってそれにふさわしい現実がもたらされることも

そんな風に自分の思考の癖を変えていきました

ある時あるきっかけで 昔闇の底に沈めたはずの絵と向き合ってきた日々が輝き始めました

それは私が本当に大切にしたかった事でその日々がどんなに恵まれたものだったのかと感謝で涙が止まらなくなりました

そして絵を描いてみたら思ったよりも描けたのです

そんな風にして空白の25年を経て日記のように絵を描く日々が始まりました

癒し

癒しとは一時的に気分が良くなるだけではなくて

本気で自分と向き合ったときに本当に変わることができると思うのです

壮絶な苦しみを伴うことがありますが自分自身で味わう事なしに乗り越えることは出来ないのかもしれません

自己否定から自己肯定に変わったとき更に自分自身のままでいられたとき全てが軽くなっていくのだと思います

私は絵を描くことによって自分が癒されていくのを感じています

表現すること

表現することは私にとって怖いことでした

何故でしょう間違っていたらどうしよう?

批判されるかもしれない

それもやはり自己肯定感の低さから来るものだったのでしょう

内側には表現したいことが溢れている

それはアクセルとブレーキを同時に踏むようなものでした

あるときタウン誌でお世話になっている「きむら内科クリニック」の木村謙介先生のコラムを偶然目にしました

心と病気が密接な関係であるという内容でした

それを見て私にぴったりの内容だと思いました

いや重要な事はそれだけではない…

表現するとはこういう事なのか…

私の内側でガラガラと何かが変わりました

それが絵を描くきっかけになったある事です

ある展覧会で久しぶりに絵を描き始めた理由を聞かれた事があって

会話の中で一言で表すのが難しくて

結論を言えば自己肯定出来るようになってきたからだと思うのですが

「自分の存在に自信が持てるようになって描ける様になりました」と言ったら

「自信なんてなくても描けるのよ」と叱られました

きっとその方の傷がそこにあるのだなと思いました

なんだ 皆同じような傷を抱えているのだなって思ったら

怖いものが一つ減りました

エネルギー

芸術もまたエネルギーだと思います

その事に最近になって改めて気が付きました

若いときは言葉に出来ないにしてもそんな風に感じていましたが

だんだんと…

どんな技法を使っているのかとか

デッサンが狂っていないか

空間は?とか

そういう目で見てしまいます

大きな展覧会を全部見たらクタクタに疲れる事から

わかるように作品がその人のエネルギーを発しているのだと思います

自分はいったいどんなエネルギーを発しているのでしょう?

失うのが怖いから頑張るというのは

自分を守るためで依存や共依存に繋がっていくのだと思います

たとえ家族であっても自立していたいと思うようになりました

愛というのはやせ我慢をして与えたり押し付けたり奪ったりするものではなく 太陽のように自然にそこにあるエネルギーのようなものなのだと思います

ただそこに在るのです

これから

ありのままでいられる様になったことで 体も心も軽くなってそうしたらお薬もいらなくなって本当の自分と出会うことが出来ました

もし同じような事で困っている方がいたとしてもきっと大丈夫

今の心の持ち方によって

真っ暗闇な過去にも光を射すことがでるのですから

これから起こる出来事にわくわくしています

さて、どんな日々になるのでしょう?

2019.12.18

MIHOKO

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